【第3回】どうすればいい?小食と偏食

こんばんは、山口健太です。


今回は、
電子書籍やこれまでの話を踏まえた上で、

・小食
・偏食(特に極端な場合)


について、
2部構成でお伝えしていきます!


まずは、
小食からいきましょう!

どうすればいい?〜小食編〜

「この子は、周りと比べて、食べる量が少なくて・・・」


そんな悩みをよく聞くことがあります。


実際、食べる量が少ないと
「本当に栄養は大丈夫なのかな」
と心配になることも多いでしょう。



そんな小食の子に対して、
1番大切ことがあります。


それはズバリ、

「周りと比較しないこと」

です。



まず、人が食べる量は
それぞれ違いがあります。


また、
栄養の吸収率も違います。


例えば、私とあなたが同じ
おにぎり1個を食べたとしても、

それをどれほど栄養として
体内に吸収できるどうかに、
違いがあるということです。


つまり、
本来栄養が足りているかどうかは、

「食べた量だけでは判断できない」

のです。

(栄養を扱うお仕事をされている方には、当たり前の話で恐縮ですが・・・!)


栄養の吸収率が高ければ、
食べる量が少なくてもきちんと栄養に変えることができます。



じゃあ、小食で大丈夫なのかどうかは、
何を判断基準にしたらいいのでしょうか?



それは、
栄養士さんのバイブルの1つ、

『日本人の食事摂取基準』(厚生労働省)

にしっかりと書かれていて、
その内容の要点をまとめると、

・大人の場合は体重の増減
・子どもの場合は成長曲線の推移


から見る、となります。



ここでもしかしたら、

「この子は、成長曲線もギリギリ・・・。やっぱりもっと食べないと!」

と思う方もいるかもしれません。



ちょっと待ってください!!



成長曲線にも、
正しい見方があるのです。


具体的には、

・身長に比べて、体重が極端に少なくなってしまっている場合

・それぞれの伸びがしばらく止まっている場合(ラインに沿っていない)


は、
確かにもう少し栄養を摂ることを
考えても良いかもしれません。


しかし、
小食の子の場合に多いのは、

「もともと体が小さい(身長が小さい)から、食べる量も少ない」

というケース。


この場合は、
もうその子の特性なので、
すぐに変わることは難しいです。



ここで頑張って食べさせてしまうと、
食べることが嫌いになる場合もあり、


大きくなる最適な時期の成長期に、

”食べることが嫌いで食べたくない”

となってしまえば、
本来の成長にも影響が及ぶ場合もありますからね。



色々お伝えしましたが、
基本的には、

・食べる量が少なくても、毎日元気であればその子にとってはそれで良い

ということが大切な基準の1つです!

どうすればいい?〜偏食編〜

では、次は偏食の場合にいきましょう!


ここでは特に、
極端な偏食についてをメインに
扱っていきたいと思います。


具体的には、

・毎日食べる食材が決まってしまうくらい限られている

というケースです。



こういった場合は、
以前お伝えした3つの理由のうちの

「感覚的な理由」

で食べられないことが多いです。


そもそもですが、

人が好きとか嫌いという感覚を抱き、
そしてそれを「食べたくない」と
感じるようになるには
以下の4つのプロセスがあります。



それは、


1.刺激…「とある料理を食べてみた」



2.反応…「うわ、なんだこれ!気持ち悪い食感」



3.記憶…「この料理は気持ち悪いぞ」



4.予期…「あ!この間食べて気持ち悪かったやつだ!」



ですね。
こんな感じで、
好き嫌いっていうのは、
出来上がっていくわけです。



ですから、

「見ただけで拒否して食べない」

ということは、
当たり前のように起こっていきます。


これはもう人間の本能なわけです。



そして、
感覚的なところからの
偏食改善をするために
1番大切と言ってもいいくらい重要なことがあります。


それは、

×苦手な感覚に慣れる 

のではなく、

○好きな感覚から広げる

という視点に立つことです。



本当に大切なので
もう一度書くと、

×苦手な感覚に慣れる

のではなく、

○好きな感覚から広げる

ですね!!




これに関しては、
昨日の音声で平原さんも言っていたし、

以前にもコメント特典として紹介した
私が出演したTV番組の動画が参考になるかな〜と思います。



まだ見てない方にも少し書くと、
お子さんがほうれん草や、
鶏肉を食べないということだったので、

私はお母さんに、

「お子さんは、マックのポテトは好きですか?」

と、聞きました。


お母さんは、

「マックのポテトなら好きですね」

と、答えました。



だから、

ほうれん草をチップス状に、
鳥のささみはポテトフライ風に揚げて
調理をしたらどちらも食べた!!


見た人なら分かる通り、
なんなら「おかわり!」とまで
お子さんは言い出しましたよね!




その時に、
しっかりと騙さずに、

「これはほうれん草だよ」

と、お伝えすることも
大切だともお伝えしています。



strong>実はこの”声かけ”が、
食を広げたりとか、
食わず嫌いをなくす、
とても大切な方法なのです!!


いくら調理法を工夫しても、
ここをミスってしまうと、
偏食が治らないことにも繋がります。



詳しくは次回扱おうと思いますが、
今日は、

×苦手な感覚に慣れる

のではなく、

○好きな感覚から広げる

というところを
頭に残しておいてもらえれば幸いです^^



次回は「食わず嫌いをなくす方法」です!

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〜「楽しく食べる」が「社会の幸せ」を作る〜

発行者:
山口健太@食べられない子専門の食育カウンセラー


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