【第5回】どうする?食べるのが遅い子

こんばんは、山口健太です。



前回は、

「食わず嫌い」

をテーマに扱いましたね!


セールスマンの例を出しながら、

毎日の食卓の中で、
信頼関係を作っていくことで
少しずつ自分から手を伸ばしていくようになる


という話でした!


そして今回は、

「食べるのが遅い子」


についてをテーマにしていきます。


正直、
これだけで1日研修が出来るくらい、
とっても深いテーマだと私は思っています。


とはいえ、みなさんの場合は、
これまでの前提知識があると思いますので、
要点をまとめながらお伝えしてきますね!


よくある、

・「まだ食べる!」という割には結局食べない

というケースも最後に触れていきます。



では、本題へいきましょう!

前提とおさらい

まず、
これまでお伝えしてきた内容を
おさらいにもなりますが、


やはり、
食を進めるためには、

1)食べることが楽しいという感情が、食を広げる1番の土台である

2)子どもにとっての楽しいかどうかは、周りの大人の関わり方が大きく影響する

3)食べない事には必ず理由があり、それに合った適切な対応・支援策も必ずある


という3つが大切になります。



「食べるのが遅い」という場合も、
当然ここら辺は大きく関わってきています。



その上で、
今回はシチュエーションに分けて、
”食べるのが遅い子”についてを考えていきましょう。


具体的には、

(1)子どもの食と関わる仕事をしていて、給食などで関わっている

という場合と、

(2)お母さん、お父さんなどの立場で、毎日子どもとご飯を食べる

という場合では、
抑えておきたいポイントが少し変わるのです。



どういうことか?


給食時間だけしか関われないのか、
それ以外の時間も関われるのかで、
やれることが変わってくるということです。



ですからまずは、

(1)子どもの食と関わる仕事をしていて、給食などで関わっている

の場合から考えていきましょう。

給食で食べるのが遅い子

まず、食べるのが遅い子に対して、
1番やってはいけないことがあります。


それは、

”いつまでも食べさせること”

です。


「居残り給食」といえば、
イメージしやすいかもしれません。


これをすればするほど、
給食時間がだんだん苦痛になっていき、
食べることの意欲が下がっていきます。

意欲が下がれば、
スピードも当然遅くなります。



そもそも、
食べる時間を伸ばしたからといって、
食べる量が増えるわけではないんですね。


機能的な問題、感覚的な問題など、
何かしらの食べられない理由があって、
食べられないので、
時間を伸ばして解決するわけではありません。


つまり、

それに応じた対応を考える必要があるのに

なんとなく、
それも考えずに食べる時間だけ伸ばす
というのは、かなり危険だということです。




とはいえ、
大人からすれば、

・どうしたらいいか分からないから、なんとなくそうやってしまっている

というケースがほとんど。


ですから、
このように学んでいるあなたは、
その職場ではキーマンだと思います!



全部食べられなくても、
「ごちそうさま」で切り上げる方が、
子どもにとってはプレッシャーが減り、
食べ進むケースが多いので、ぜひ知っておいてください。



では次に、
ご家庭での場合ですね!

ご家庭で食べるのが遅いの場合

ご家庭での場合は、
また別の着眼点が大切だと思います。


もちろん、口腔機能の問題で、
食べるのが遅いという場合もありますが、

間食によって
お腹がまだ空いていないなども
それに該当しますし、
それは調節できるのであればしたいところです。



また、
大人が感じる

「子どもとの食事に、長く付き合うのが苦痛だ・・・」

というものもあります。


特に一人っ子のお母さんお父さんに、
この悩みって多いような気がします。

(あくまで傾向ですが)



毎日忙しいし、
他にもやることがあるわけですから、
ずっと食事に付き合うのは苦痛。


そういった場合は、

”付き合わなければいけない”

という縛りを手放してみるのも良いです。


つまり、
ある程度時間が経ったら、
「おしまい」にして、
下げてしまっても構わないのです。

参考図:子どものごちそうさまのタイミング


間食やお菓子の
コントロールもそうですが、
子どもの要求に全て応える必要はありません。

(とはいえ、怒る必要はないですが)



他にも、

・「まだ食べる!」というのに食べない

という場合もあると思います。


こういった場合も、
「おしまい」にして下げても大丈夫です。


長く付き合うことが苦痛になれば、
だんだんイライラしていきますからね。


とはいえ、お子さんが、
ある程度のコミュニケーションが取れる年齢で、

「まだ食べる意欲が十分ありそうだな」

という場合は、
「〇〇分までね」と終わりの時間を再提示して、
その時間になったら今度こそは片付けるというやり方もあります。



ただ、
このような“延長戦”をする場合も
1回までにしないとキリがないので、
注意が必要ですね!


(これはご家庭でも、保育園や学校などでも使えると思います)



子どもが食べることを
苦痛にならないことも大切ですが、

大人(自分)が苦痛にならないことも、
それと同じくらいか、それ以上に大切です^^




自分が余裕があるからこそ、
子どもの成長を見守れるものだと思います。



では、またメールします。

次回は「給食が食べられない子」をテーマにする予定です!




ps1.

今日の内容をもっと学びたい場合は、
おなじみ「きゅうけん」でもまとめています!


こちらのURLから読めたり、
資料のDLもできますので、
他のご家族や、職場などでの話題のきっかけに
してみてください!



https://kyushoku.kyo-shi.co.jp/gotisousama



では、次回もお待ちください!

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〜「楽しく食べる」が「社会の幸せ」を作る〜

発行者:
山口健太@食べられない子専門の食育カウンセラー


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